2008年9月3日水曜日

「観客分子に見守れられる散歩」

ある化学物質を構成する1つの分子が主役となっている映画の中に出てくる美しいシーンを見て泣いているいくつかの観客分子たちが見守る中、一度海の水に分 子レベルまで溶けて拡散した自分の体が潮の具合で1000年ぶりに一瞬だけ再構成されまた波で砕けるという偶然が当たり前のように1000年ごとに繰り返 されるようになったことで存在するようになった新しい生物のもどかしい生活の中で起こるさらにもどかしいもう一匹との出会いがそこかしこで繰り返される、 小降りの雨の日に歩きながらアスファルトにできた水溜りの水を舐めた時の酸っぱさを想像したせいで口の中にあふれてくる唾液を飲み込んだときのぬるさと味 の無さの繰り返しで保たれる精神の安定を楽しむ散歩。

2008年8月19日「観客分子たち」2008年5月29日「新しい生物のもどかしい出会いが繰り返される雨の中でする精神の安定を楽しむ散歩」

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