2008年10月11日土曜日

「孤独に吹き付ける風」

丸一日外出した後に帰ってきてから伸びた髪やダボダボの服のにおいを確認したときにいくつかの場所を思い出す良い匂いしか残っていないように選んだルートに必ず入っている、ぱっと見太ももの忘れ物が並んでいるとか頭が乗ったままの背中の忘れ物が並んでいると思ってしまうベンチが並んでいる人通り一時途切れた薄暮の商店街に出来た、行列の先頭にいる人だけがこれが何の行列かわかっていて途中の人は何もわからず前を向いたり後ろを向いたりしている行列の最後尾にいて後ろを向いているときの視野の広い孤独に吹き付ける、こすると粉になってしまうが生きていくためにはこすり続けなくてはならないというものの粉を舞い上げ口に放り込んでくる乾いた風。

2008年9月27日「ルートに必ず入っている商店街に出来た行列の最後尾の孤独」2008年9月25日「口に放り込んでくる乾いた風」

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