2009年2月19日木曜日

「本に挟まっている紙」

形式的な挨拶や言葉に過ぎないけれども無視すると失礼であるとされているものだけを使って相手を追い詰めていく方法で、失恋回数の新記録を作るためにストックしておいたひとつひとつの恋に対して失恋を確定させていく作業を中断して、最終的に人間の器官のどれかに成長するオタマジャクシの詰め合わせを最後まで飼育したときの水槽の様子を覗き込む時の、全て片仮名で表記すべきであるとされている類の独り言が歌詞になっている歌を聴いて記憶したものが心の中で流れているような顔つきで、降り積もった雪の中に落とした腕時計を数時間後に気が付いて探しに戻ると見つけて掘り返してまた使える冬に、何気に登った子供がいくつか浮かぶ白い雲の上に黒いヘリコプターが何機も隠れているのを見つけてよくショックを受ける丘の上で読む、自分が初めてソフトクリームを食べたときの感想を正確に思い出すための詳細な手順が小さな文字で書かれた分厚い本に挟まっている、故郷で夜眠っている雰囲気を出すため故郷に昔あった自分の部屋と同じ家具や物をそろえて忠実に再現したアパートの部屋中に撒き散らした、自分に関するあらゆる数値データを集めてそれらを使って作ることができる将来自分が良くなって行くように見えるグラフだけをカラフルに印刷した紙。

2008年 3月 02日「作業を中断して読む本」2008年 02月 17日「部屋中に撒き散らしたグラフだけをカラフルに印刷した紙」

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