「旅の途中でハマった快感の引き伸ばし方」

人格が溶けるほどの可愛がりかたを敵に気付かれないように出来るだけ長く続けた方が勝つ戦争で負けたほうの国で流行っている、十人程度から始めて一人二人と次第に減って行き最後は二人になるまで続ける互いのプライバシーを侵害していく遊びが嫌になって、計算上地球上に存在する全ての水分が一度はビールに加工され人々によって消費されたことになる記念の年に、一人二人と迷い込んでくる外国人観光客にエキゾチックな気分に浸ってもらうために地元住民が取る態度を無視して、日常のくだらない些細な物事について原始時代から受け継がれ世界中で共有されてきた感性についての雑談の例文集を暗記してから出かける旅の途中でハマった、罰金が資産の何％と決められている国で犯罪を犯す前の犯人から資産を譲り受けることが多いタイプの人が集まって、夢の中で笑っている人の寝顔ほどの笑いをとることの出来るギャグを連発しまくりの話術を持った人を5、6人で囲むテーブルの上に並んでいる、量が多くて安い食べ物ばかり買って食べ過ぎになってしまうことを防ぐために売っている少量で値段が高い食べ物を食べるときに行う、とにかくきらきらした物を集めるという原始人的な趣味から人類全体がようやく卒業できることになるきっかけとなった出来事の後始まった、給油好きな人が30リットルのガソリンを入れるのに5リットルずつ6カ所で給油するような無理やりな快感の引き伸ばし方。

（2009年2月17日「遊びが嫌になって出かける旅」＋2009年1月4日「食べ物を食べるときに行う快感の引き伸ばし方」）