2009年5月16日土曜日

「徹夜の途中に見えた気がした瞬間」

外側からの相手の威圧により恐縮させられる力と内側から爆発する怒りの力とが釣り合った無重力空間で自由に動くことができる程度の礼儀正しさで歩き回る、世の中に存在するもの全てを未完成と思い込みそれらを回収しては自分で完成させてから元の場所へ戻すのが趣味の人が、子どもの頃触ると死ぬほど痛いと教えられた線が描かれた紙で人間と動物の間が区切られている動物園の中にある、成立の前提条件を知らないで願い事をするとその度に一つ手前の前提条件を教えてくれるという言い伝えのある神社で、いつもは布団に入って長時間意識を失ったまま眠ることで断絶してしまっている二つの隣り合った日を繋ぐ必要があってする徹夜の途中に見えた気がした、天才という言葉に含まれる天という字が指し示す天井をみんなでペタペタ触って楽しんでいる時にみんなの足元にある巨大な塊を遠くから見たときの色付きの全体図にとまった、銃の練習用のターゲットとして一年ほど身の回りに飛び回らせ最終的に銃弾で撃ち殺せば訓練卒業となる一匹のハエの頭の中で、端から端まで記憶しておくことができない無限に長い考えをしているとき一つ考えを加えたときに最初の一つの考えが初めて消えた瞬間。

2009年5月6日「趣味の人が神社でする徹夜」2009年3月28日「図にとまったハエの頭の中で始めて考えが消えた瞬間」

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