2009年8月26日水曜日

「プールを探す子どもがのぞく小さな窓」

盗みやすさと逃げやすさとを追求して設計された美術館の入り口に表示してある入場料の価格設定の異常な高さを気にして過ごす、平日には真面目に働いている人々が溜った怒りを悪いことをして発散するために一週間ごとにやってくる日曜日に、料金を安く設定しすぎて定員をオーバーした分の人が支払った料金だけが利益になるという状態の重い旅客機の下で、一人に一つずつ水泳用のプールが与えられる学校の三百のプールが配置されたグラウンドで自分のプールを探す子どもがのぞく、まだ完成していなくて固定的でなくどろどろと流動的で迷いが多く多彩な変化に富んだ未熟な心が中に入っている体が入っている、貼ったものをゴミとして早めに捨てるようにするために邪悪な物事を表すシンボルマークばかりを集めてつくったシールが外から貼られた、本来ならば人間が生息できない土地に立っているホテルの部屋についている人間の顔一つと同じ大きさの小さな窓。

2009年7月19日「日曜日にプールを探す子ども」2009年8月9日「心が中に入っている体が入っている小さな窓」

0 件のコメント: